俳優座の面々 |
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天津で終戦を迎えた一家はアメリカ兵営で生活するが、それは意外に贅沢なものだったという。 接収される前の日本海軍の金がタップリあったため、毎日霜降りの一番いい肉を買って、日本の将校クラスを招待してスキヤキをしていた。 ある時、まぎれて一人の二等兵がやってくる。それが俳優座の役者信欣三だった。彼は「今は、もう将校も何もあるもんか」と芝居の話を面白おかしく話してくれ、日本に帰るまで、ほとんど毎日我が家に来ては話しこんでいた。 彼との出合いが、後年大阪VANの創業期と役者連中とのつながりとなっていく。 |
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二等兵信欣三とは天津で別かれて以来、まったく音信不通だったが、謙介が東京に出張したある日、三越劇場のポスターに彼の名前を発見。謙介は早速連絡をとり「やあやああの折は」ということになった。 |
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