熊井戸氏はもっと気軽な、既製服対象の専門誌を考えていたが、その執筆者を探しあぐねていた。 ある日、百貨店の仕入係にそのことを話すと、「大阪に石津謙介という面白い男がVANという商品をやっているが、物作りもしっかりしていると評判だ」と言われた。 熊井戸氏は早速、大阪まで謙介を訪ねてきた。二人は「これからは既製服の時代が必ずやってくる」と意気投合し、夜半まで飲みかつ語ったという。 こうして石津謙介が手伝い、「男の服飾讀本」(後の「メンズ・クラブ」)は、その年昭和29年(1954)に創刊されることになる。 |
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婦人画報の増刊として新しく発刊された「男の服飾讀本」創刊号 |
「男の服飾讀本」創刊号の目次 |
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