1987年~
VW TYPE1 BEETLE 1300S '74


ひょんなキッカケから手に入れることになった世界のスタンダード、VW BEETLE である。
第二次世界大戦前の1933年頃、アドルフ・ヒットラー首相が大衆政策の一環として国民車の開発をもくろみ、フェルナンド・ポルシェ博士に指示。その後開発過程ではダイムラー・ベンツ社でプロトタイプが30台ほど製作もされ、1938年頃から生産が始まる。その後50年近くドイツ本国はもとより、ブラジル、メキシコ等で生産されたのである。
石津家に来たこの名車は、1974年モデルの1600ccの大きなエンジン仕様で、スポルト・マチック搭載車。クラッチレスである。特有のバタバタと音を立てる空冷エンジンは、謙介が「一度は乗ってみたかったクルマ」だったと言えよう。とある取材では、「忘れ得ぬ外車」と書き、「女房とクルマは古い方がよろしい」とも言い放ったわけだ。
そんな「他人には手渡せない」このクルマだけにその後も、長男:祥介 ~ 孫:塁 へ受け継がれ、現在も現役で快走しているのである。